ときの流れに色あせぬもの

緑のふるさと協力隊として山形県小国町(おぐにまち)に移住したわたしの1年間の言の葉。その後「循環する暮らし」をつくっていく道筋。

便利

手紙はLINEになった


急須はペットボトルになった


箒は掃除機になった


雑巾は除菌クリーナーになった


手帳はGoogleカレンダーになった


メモはスマホになった


洗濯はボタンひとつになった


手づくりは機械生産になった


お天道様しか分からないは

機械制御になった


大黒柱はコンクリートになった


トイレを流すのは自動になった


竃のごはんは炊飯器になった


おむすびは機械結びになった


あつらえ直していた服は

新しいのを買えばいいとなった

 


子守は仕事になった

 


結婚はネットマッチングになった

 


一部のテレビは

人の不幸を喜ぶものになった

 


言葉で伝えるおめでとうは

クリックひとつのいいねになった

 


結婚式の招待状は

一斉送信のURLになった

 


人の手で作っていたものは

お金で買うものになった

 


感情はLINEスタンプになった

 


不便はお金を出しても

買えない時代になった

 


さあ

次はなにを便利にしようか