食べるしあわせ。
こんにちは。
小国町緑のふるさと協力隊の樽川美穂(たるかわみほ)です。
パソコンが壊れていたこともあり、更新が途絶えていました。
今日からまた、大切な言葉を書き留めて行きたいと思います。
先日、自給的な生活を目指し、食べるものは自分でつくって食べることにこだわり生活している方の畑で作業をしました。
このおうちは、ヤギ、にわとり、犬を飼っていて畑では、通常多くの小国町の家庭で栽培されている野菜をはじめ、ごま、落花生、緑豆、枝豆、だだちゃ豆、小麦、大豆、小豆、そうめんかぼちゃ、すいか、いちごなど多くの食べ物を育てています。そして、イワナの養殖をしたり、毎年秋になると食用の豚も飼いはじめ、旦那さんは炭焼きと狩猟をやっていらっしゃいます。小国には、山の神様を信仰し、昔からの山での儀式やルールなどを受け継ぎながら狩猟をやる「マタギ」という文化が残っており、旦那さんは、マタギとして春には熊、秋には鴨、冬にはうさぎ狩りをしたり、山菜、きのこなどを山に採りに行ったりしています。
このように小国には私が人間の根本だと感じている「食べる(育てる・つくる・たべる)」ことに多くの時間を費やし生きる家族がいます。
その方と作業をしながら、たくさんの話をするのですが、心に残った会話がありました。
「料理ってこれを食べる誰かを思いながらするから、楽しい。そして、それをその人と一緒に食べるからおいしい。それが何よりの幸せなんだよね。」
私は、小国に来て初めての一人暮らし。今まで料理が好きだったのですが、最近までごはんの時間が億劫でなりませんでした。
「家族」と離れて暮らす「一人暮らし」ってこういうことなんだと分かりました。
一方で、小国でする料理が楽しいときもあります。
野菜、お米、たまごをいただいたとき。
その野菜を見るとスーパーで見える値段の代わりに作った人の顔が浮かびます。
このなすは、○○さんのなす、このたまごは、○○さんのたまごで、お米は○○さん。つくるときも嬉しいですが、食べるときには、何とも言えないくらいのしあわせを感じます。
そして、気がついた違和感をもうひとつ。
小国では食べる会話の中に食材自体の話が多いです。このわらびはこう料理するといいよ。とかなめこは消化が悪いから、消化を助ける大根と一緒に料理をしたらいい、とか。私の東京でのこれまでは、○○にある○○っていうお店のパスタがおいしいよと料理されたものやそのお店の話題が飛び交います。
「作った人の顔が浮かぶたべもの」に囲まれて食べるしあわせ。
たべものもおいしいし、つくったひとのことも好き。
そんな、極上のしあわせを今、小国で感じさせてもらっています。
多い年には、4メートルの雪が積もる小国・叶水(かのみず)。
明日から3日間の天気予報は、雪マークです((((;゚Д゚))))